【母の日フラワーギフト】高齢者施設へ贈る前に知ってほしい3つのこと

今年の母の日は5月12日です。ここでは介護福祉士としてのお話をちょっとだけ。

施設で働いていた時、母の日の贈り物を捨てなければならない問題に心を痛めていました。

え?どうしてせっかくの贈り物を捨てないといけないの?と思いますよね。

それは、ご本人の介護状態やニーズとミスマッチしているからなんです。

例えば

食べられない量のお菓子・惣菜の差し入れ

握力の弱い90代のかたへ 重たい湯のみ

嚥下不良のかたへ せんべい・クッキーなどムセの危険のある食べ物 など

ご家族の想いのこもった贈り物です。廃棄することにとても抵抗がありました。

ことねままちゃん

申し訳ないなあ…

ミスマッチが発生する背景として

入居されているかたの病状などを把握できていない(受容できていない)

コロナ禍における面会制限で、どんな状態で生活をしているのか目で見て感じられない(必要なものが分からない)

施設スタッフとの情報共有ができていない

などが考えられます。

若干日常をとりもどしつつありますが、罹患リスクの高い高齢者施設において面会制限はまだまだ厳しいものがあります。会えないからこそ、元気な時の印象から想像して贈り物を選んでしまう傾向にあるようです。

施設に問い合わせて最適なプレゼントを選ばれることが一番良いのですが、施設に電話するのも気が引けたり、時間がとれなかったりする方も多いことでしょう。

しかし、ちょっとの配慮でその贈り物が想いをのせて相手のもとへと届きます。

沢山の選択肢がある母の日ギフトの中から、今回はフラワーギフトにスポットを当ててご紹介いたします。

目次

花を贈るメリット・デメリット

誕生日・敬老の日・母の日など…様々な節目がありますが、よく見かけるのがフラワーギフトです。入所のかたの比率的に女性が多いというのも関係しているかもしれませんが、贈る側としても、色々検討した結果フラワーギフトにたどり着くという場合も少なくないのではないでしょうか。

メリット

  • 視覚・嗅覚の刺激になる
  • 会話のきっかけになる(発語の促し)

例えば寝たきり(要介護5)の方であったとしても、話せない動けないから何もわからない訳ではありません。

日常的なケアを行いながら五感に語りかけるコミュニケーションにも心掛けているよ

デメリット

  • 花のお世話をすることが難しい
  • 認知症などにより、花を食べ物と認識して食べてしまう(異食)の危険がある

このデメリット部分を考えることが今回の大きなテーマです。介護者は、居室の環境整備も行いますが基本的には要介護者への直接的なケアを優先としています。

鉢に植え替えて楽しむような苗ものを介護度の高いかたへ贈られるケースもあり、大きい施設などでは対応できず枯らしてしまうことも多いです。

非常に心苦しい…

贈る相手に合ったフラワーギフトのかたち

では、どのようなものが好ましいのでしょう。

そのまま飾ることができるアレンジメント

お世話いらずのプリザーブドフラワー

継続して楽しめるお花の定期便

  • アレンジメント【生花OKのすべての方向け】

見た目も華やかで届いたものを飾るだけなので、施設へのフラワーギフトに最適です。相部屋で飾る場所が限られる場合もあるので、どの様な居室で生活されているのか分からない場合は、省スペースのものが無難です。

注意点:居室のキャパに合ったサイズのものを選ぶ

花瓶に挿す場合は毎日の水替えが必要ですが、花を固定しているオアシスが乾く前に水を与えるだけなので、比較的お手入れが簡単です。

水やりオンリーならそんなに負担にならない!

  • プリザーブドフラワー【生花NGの方向け】

施設やご本人の病状などで生花NGという場合もあります。

生花NGだけど、花が好きなかたへの贈り物としては最適です。ほのかに香るソープフラワーもあるので、贈る相手に応じて香りの有無が選べるのもメリットです。

  • お花の定期便【身の回りのことが出来る方向け】

生花で華やかになった居室も、花が終わり片づけると少し寂しくなってしまいます。そんな頃に次の季節の花が届く定期便もあります。

実際施設へ贈られてきたものを対応したことがあるので、詳しく説明していくよ!

お花の定期便について

母の日をきっかけに、お花の定期便を贈られるのも良いかと思います。こちらは定期的に贈ることになる為、入居されている施設へ一度ご確認のうえ始められることをおすすめします。

注意点:入居されている施設へ確認のうえ、定期便を始める

  • 贈って喜ばれるかた

歩行が安定しており、自分で花の手入れが出来る

認知症の症状がない

贈る相手がかなり限定されますが、元気だけど見守りが必要だから入居しているという方にとって、施設生活は「物足りない、自宅に帰りたい」と感じる方も少なくありません。

役割をもつ・楽しみがあることが、施設生活への環境変化でおこりがちな意欲低下の予防となります。

介助してもらう人ほど、誰かの役に立ちたい気持ちでいっぱいだったりするよ

  • おすすめの演出

花瓶は付属していませんが、「これから定期的にお花が届くよ」とメッセージを添えて先に花瓶を贈るというサプライズもおすすめです。

  • 花瓶のサイズ

金額プランに応じてお花の本数は変わりますが、100ショップにあるような小さめのもので大丈夫です。

花瓶の口は500円玉ほどの直径のものがおすすめ!
花瓶の口が狭いと花が入りきれないので要注意

スペースをとらないので、お部屋が狭くても飾る場所に困りません。

  • 花瓶もあわせて贈りたいとき

花瓶だけ別で準備するのが大変、という方へはこちら。

専用の花瓶をオプションとして購入できる

まとめ

贈り物というのは、ちょっと煩わしいものかもしれませんが、それを考える時間は相手を想う時間です。

こういった節目の贈り物を機に、相手を想う時間を味わってみてはいかがでしょうか。

贈り物は、相手により良く届くまでがゴールです。

離れて暮らす大切なお母様へ、あなたの想いが届くことを祈っています。

素敵な母の日をお迎えください。

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